私の人生ゲームだけバグってる

同級生がどんどん結婚する。

出産する。

大人になっていく。


焦らないと言えば嘘になる。は?焦ってねーし。嘘。完全に焦ってます。でも、何をどうすれば彼女たちに追いつけるのか、追いつくことを諦めたとして、どうすれば焦りが消えるのか。全く分からない。もう寝るか。セカチュウだ。世界の中心でどうすればいいか分からないからふて寝する。Hey siri、10分後にアラーム。助けてください!助けてください!助けてください!

 

彼氏ができないのは今に始まったことではない。むしろ生まれてから25年間始まりっぱなしのこの状況が一向に終わる気配を見せない。終わってくれ。切に願う。むしろ始まってくれ第二ステージ。なんか私の人生ずっとウォーミングアップだ。体だいぶあったまってるんだけど。ポカポカなんだけど。むしろ発熱してるんだけど。検査してほしい。何かが陽性なんだと思う。

 

「内定はゴールじゃなくてスタートだ。」就活生だった頃、耳にタコができるほど聞かされたこの言葉。働くことの酸いも苦いも辛いもキツいも死にたいも、それぞれ居酒屋のおばんざい盛り合わせくらいのボリュームでとりあえず味わった入社3年目の今日。しみじみ思う。ほんまそれ。マジでそれ。スタートでしかない。というかスタートしかしてない。ペースは早くなったり遅くなったりするけれど、息切れしながら走ってる。だけど、景色が変わらない。コースがわからない。沿道は無人で、先を走るランナーの背中は遠すぎて見えない。ここはどこ?いま何区?足切りされたりしないよね?入社3年目で具体的なキャリアプランや人生設計が明確にある方が珍しいとは思う。でも、できてる人がいるのだから、こんなこと言ってる時点で負けだ。勝ち負けじゃないけど、言い訳はダサい。

 

昇進や異動を経験すれば、景色は変わるだろうし、多少視界も広くクリアになるだろう。でもそれは会社員人生の中でのステップであって、私の人生のネクストステージと言えるんだろうか。そりゃクアラルンプール支社(ないけど)派遣になったらそれなりに人生に影響はあるだろうけど、地方支社への異動ぐらいではビクともしないのではなかろうか。なんていうか、あまりに地味で、地続きで、叫びたくなるような心の震えがないじゃないですか。逆に言えば、私にとって「叫びたくなるような心の震え」は他人と、言ってしまえば人生のパートナーとでしか巻き起こせないA・RA・SHIなのです。ここまで前段です。For Dream.

 

23歳くらいまで、人生は人生ゲームと同じだと思ってた。普通に生きてればどんな人間も問答無用で「ストップ!結婚」のマスに止まって、水色の、小指の第一関節くらいの伴侶をGETできると思ってた。ご祝儀の額はルーレット次第だけど、みんなに祝福されてパートナーと人生の第二ステージを歩めると思ってた。どこだ。「ストップ!結婚」。通り過ぎたのか。ストップ!する気、マンマンなのに。国道を走る車の中からスシローを探してる時ぐらい周囲の様子を注視してるのに。通り過ぎてないのだとしたら、たどり着いてないだけなのか。異常な悪運でルーレットの1ばかりを出しまくってるのかもしれない。仕事が決まってから、1マス1マス進んでるだけなのかもしれない。こんなペースだと、みんなが持ち家やおみやげカードのスカラベを売っぱらって人生の総決算をしている頃にはとてもじゃないけど「ストップ!結婚」に辿り着けない。みんなの子供や孫の代からご祝儀を収集する羽目になる。そういう怪談を思い出す。私は山の怪異か。祠を建てて祀ってほしい。お饅頭とか備えてほしい。無理なら誰か紹介してくれ。でなければこの世を呪うほか、私に残された道はない。そういうルートに差し掛かっている。人生ゲーム祟り神ルート。自分でも気づかないうちに秘密のルートに案内されていた。なんの実力もないのにハンター試験の会場に自力でたどり着いてしまったみたいだ。哀れなトンパ。ハンターライセンスはいらない。恋愛のライセンスが欲しい。それが無理なら恋愛を必要としない人生のライセンスが欲しい。

 

難しいことばかり言ってすみません。普通の人が好きなんです。普通の、暴力振るわなくて、店員さんに丁寧で、毎日風呂に入ってて、借金がなくて、正社員で、差別しなくて、カイジのスタンプ使わなくて、佐藤二朗のTwitterフォローしてなくて、好きな映画「500日のサマー」じゃなくて、なんか変なグラデーションのシャツとか着なくて、好きな女のタイプ鈴木真海子じゃなくて、お笑いの賞レースで自分で点数つけなくて、お笑いの賞レースの審査員に文句言わなくて、お笑いの賞レースの結果に文句言わなかったら誰でもいいんです。よくないか。よくないです。どうすればいいですか?