恋のバトルビーダマン

去年の夏、彼氏と別れました。

 

彼とはマッチングアプリで出会いました。

 

付き合う前にエッチング行為があり、付き合ってからボッキング不全が判明し、気づいたときには会社を辞め、ナッシング収入になってました。「これから俺たちのデートは公園だよ」と言われたとき、バッタと付き合ってたっけ?と思いました。無職のネトウヨでした。私がプレゼン準備で夜を明かすとき、彼はハリウッドザコシショウのyoutubeを見ながら放屁している。ぼくらは朝をリレーするのだ。

 

走るのをやめたのは私でした。別れようと言ったのは彼でした。

 

彼の予約したお店で別れ話をしました。彼がお店の予約なんかしてくれたのははじめてでした。中学生が修学旅行のお土産で買うようなPUMAのパロディTシャツで店に現れた彼を見て、未練はさっぱりなくなりました。心のどこかで安心したがってる自分も嫌でした。ダサい男と別れてよかったね。鼻血のついたパーカーでデートに来るような、ダサいところが好きだったのに。

 

それから2回ぐらいライブに行ったり、飲みに行ったりしました。「年末年始どうしてるー?」という彼からのLINEに「実家帰ってる」と返信してから会ってません。帰省は4ヶ月目になりました。メスバッタとの素敵な恋が彼に訪れることを願ってます。

 

 

 

そんなことがあって、またマッチングアプリをはじめました。

何度かデートした人がいました。

 

趣味が合うし、食の好みも合うし、恋愛に対する考え方も似ていました。代々木公園でフリスビーしたりしました。フリスビーはもう、もうでしょ。いきますか...というタイミングのデートで元彼無職話をしたら、「元彼さんの気持ちわかるなあ〜」と、思いがけず深いわかりを示されました。たちこめる暗雲。あなたもバッタですか?よくよく聞いてみると、今の会社に入るまで長らく無職だったそうです。バッタのOBでした。

 

妙な空気になり、その日は早々に解散しました。

毎日続いていたLINEは途切れて、借りたマンガを返せないまま春になりました。

 

 

 

お察しの通り、マッチングアプリを再開しました。

マッチングに次ぐマッチング。

6人の男性と出会いました。

 

 

アヒルの服が好きで、冬の間はアヒルの服ばかり着てる男性がいました。

アプリにはアヒルの服の写真なんか載せてなかった。騙された。「いやアヒルじゃん」と拡大してみせてくれたニットは、ノルディック柄に見えたけどちゃんとアヒルでした。アヒルかい。アヒルの服は冬しかないらしいです。しかもメンズのアヒルの服はないから、レディースのアヒルの服の大きいやつを探して着てるそうです。彼は何を言ってたんでしょうか。

 

「LINEがブロックされたかどうか、スタンプをプレゼントするとわかるんですよ」と得意げに語っていた彼からは、永遠に返事が来なくなりました。アヒルの服を求めて電波の届かない場所へ、はるかな旅に出っぱなしなのだと思います。スタンプはプレゼントしてません。

 

 

 

デートが終わって駅で別れるとき、ちっちゃなブローチをくれた男性がいました。胸が張り裂けそうなほどいらなかった。ふたつある中から選ばせてくれました。パーのブローチとチョキのブローチ。ブローチ1択でした。パーの方にしました。捨てると呪われそうなので使い終わった電池とかを入れてるポーチにしまってみました。

 

大学生のころ、当時デートしていた男の子の誕生日に帽子をプレゼントしたら、しばらく連絡がなかったあと400字ぐらいの長文でボコボコにフラれたことを思い出しました。BEAMSのフライトキャップ、いらなかったですか?胸が張り裂けそうなほど?

 

 

好意を持たれることも、伝えられることもうれしいはずなのに、プレゼントが恐ろしいのはなぜでしょう。食べ物ならまだしも。思いがこもっていればなおさら。

 

恋愛って曖昧じゃないですか。ほのめかしとはぐらかしの応酬。続けるためのやわらかいラリー。相手のテンポを探りながら、自分のペースにもっていく。のせられる。落下点はだいたいどこかわかるのに、待ち構えてると身体の置き場がわからなくて、恥ずかしくて、ちょっと地面から浮いてる感じ。

 

それでいうと、プレゼントってバトルビーダマンなんですよ。相手の横っ腹めがけてビーダマをぶち込む。食らえ!好きです!受け取る方は、というか、受け取らないわけにいかないのが厄介で。形を持った好意を受け取った瞬間、応える義務が発生する。はぐらかせない。誠意のカツアゲ。誠意は大切なんですけど、本当に相手のことが大切で、心から喜んでほしいと思うなら、きちんと関係を築いてからでないとプレゼントなんて選べない。ですよね。あなたに喜んでほしくてって言っときながら、自分がうれしくなっちゃってるだけなんですよね。俺が気持ちよくなるとこ見ててってことでしょ。きもちくしてくれてありがとうでしょ。やっぱいいよねーあの手紙。何回読んでも感動する。キモくない恋愛なんて意味ないので。

 

 

なので今、親が聞いたら入院しそうな恋してます。人生最高!!なめんなよ

緑のパフスリーブ

友人の結婚パーティーに招待された。うれしい。やったー!が、着る服がない。そんな…。

 

母からは執拗に振袖を勧められたが(母は振袖を勧める生き物)、式じゃなくてパーティーだし、頑張っちゃってる感じ出ちゃうし、そもそも着るのだるいし。

気の利いた黒いドレスでも着たりますわとナメた態度でいた。ナメた態度でクドカンのドラマを3本見た。あれよあれよとパーティー2週間前。レンタルにしろ、買うにしろ、そろそろ決めないと。

 

とりあえず「結婚式 ワンピース おしゃれ」でグーグル検索すると、大量にヒットする中華系通販サイト。なんというか、モデルが綺麗すぎるし、ドレスも綺麗すぎるし、全体的にAdobe感が強すぎて尻込みする。私のドラえもんのようなプロポーションではとてもじゃないが着こなせない。それこそAdobeで足がビヨーンとなったり腰がウニョーンとなれば話は別だが、そうはならないので夜な夜な「ザ・きんにくTV」でトレーニングに励んでいるのである。ここ最近は胃痛を理由にサボっていたので再開するのがめちゃくちゃ怖い。継続はパワー。

 

ネットでの購入を早々に断念し、向かう場所は一つ。新宿LUMINE、我が母校。「こども110番の家」みたいな感じで「20代OL着る服ないときの建物」ステッカーを貼っておいて欲しい、迷えるOLの駆け込み寺。「女の松屋」ことスープストックトーキョーもあるし、新宿LUMINEに死角なし。

 

新宿LUMINEにはLUMINE EST、LUMINE2、LUMINE1、NEWOMAN(LUMINE0)と4種のLUMINEがある。後半にいくにつれ価格帯と年齢層が上がるのだが、私がよく行くのはLUMINE2とLUMINE1。あらかじめ気になるブランドの通販サイトをチェックし、候補をピックアップする。真っ先に向かったのはLUMINE2にある、とあるセレクトショップ。インスタで見て気になっていた、緑のパフスリーブのドレスを手に取る。光沢のある肉厚な生地に、たっぷりとした袖。写真で見たよりもリッチだ。悪く言えばゴツい。「試着されますか?」と店員の声。「そのつもりです」と心の中で胸を張る。実際に口から出たのは「ア………………………ャスス」と、終わりかけのマヨネーズみたいな声(というか風)だったが、とにかくフィッティングだ。

 

マスクの上からフェイスカバーをつけ、服を脱ぎ、ドレスを頭からかぶる。襟首から顔を出し、袖に腕を通した瞬間、強烈な敗北の匂いが半畳の試着室にたちこめた。キュッと絞られたウエストの部分が胸につっかえて通らない。バストが豊満なわけでは決してない。背中についた肉のおかげで胸部がとにかく分厚いため、このような通行規制がたびたび行われるのだ。無理やり着ても脱ぐのが大変なので(もはやここまでか…)と諦めかけたが、背中のジッパーがまだ下りることに気づいた。万事休す。辛くも着替え終え、フェイスカバーを外して顔をあげると、そこにはラグビー指定強化選手がいた。鏡の国の五郎丸。

 

こういうときにガンダムとかシュレックとか、自分の体型を無機物で例える(シュレックって無機物?)のは事態を深刻に受けて止めていない気がして趣味でないのだが、なんだろう、巨人?歩兵?強化系?ていうかウヴォーギンじゃん。とにかく強そう。声でかそう。人の話聞かなさそう。こんなにたくましい私たちのLife style, everyday…everytime.(輪舞-revolution)。一般的なパフスリーブの2.5倍くらいあるパフスリーブのおかげで正面から見るとひたすら肩回りが大きく、がっしり見えてしまう。斜になると多少マシではあるのだが、パーティー中ずっとナナメになってるわけにもいかず。味集中カウンターよろしく、私集中カウンターを設けて斜45度だけをお届けするのも手だが、もう中学生が参列していると思われると申し訳ない(もう中さんに)ので諦める。色々言ったが、要は似合っていないのだ。

 

もし私が19歳だったらこのドレスを買っていたと思う。まず人と被らない珍しいドレスだし、色も形もすごく好みだったから。いつまで着れるんだろうとか、ちょっと派手かもとか、でも太って見えるよねとか、そんなこと考えずに一目散にレジに向かっていただろう。そして多分、19歳の私にこのドレスは似合ったはずだ。未来を疑わないこと、根拠のない勝利の予感、無策ゆえの自信。そういう、火だるまのような強烈で眩しいパワーがあって初めてこの緑のパフスリーブのドレスは似合うのだ。そしてその力は、急速に私の中から失われはじめている。寂しくはないけど、人生ってあっけないなと思った。

 

「サイズが合わなかったので」と店員さんに伝えてドレスを返却すると、なんだか他の店を見る気力もなくて、改札前の花屋でバラを一輪だけ買って家へ帰った。

 

その日の夜、子供を産む夢を見た。病院のベッドの上で生まれたばかりの我が子を抱いた私は、激しく後悔していた。「もう産んじゃったんだ」と思った。自分のためだけの人生が永遠に失われたような、完全に大人になってしまった気がして、悔しさで震えた。目が覚めたとき心からホッとしたのと同時に、25歳にもなって「大人になりたくない」と思ってる自分に恥ずかしいような情けないような気持ちになった。もう若くはない。大人にもなりたくない。緑のパフスリーブが似合わないだけの、輝きのない子供。

 

次の週、同じ店で黒いレースのドレスを買った。美川憲一みたいで笑ったけど、今の私には似合っていた。

私の人生ゲームだけバグってる

同級生がどんどん結婚する。

出産する。

大人になっていく。


焦らないと言えば嘘になる。は?焦ってねーし。嘘。完全に焦ってます。でも、何をどうすれば彼女たちに追いつけるのか、追いつくことを諦めたとして、どうすれば焦りが消えるのか。全く分からない。もう寝るか。セカチュウだ。世界の中心でどうすればいいか分からないからふて寝する。Hey siri、10分後にアラーム。助けてください!助けてください!助けてください!

 

彼氏ができないのは今に始まったことではない。むしろ生まれてから25年間始まりっぱなしのこの状況が一向に終わる気配を見せない。終わってくれ。切に願う。むしろ始まってくれ第二ステージ。なんか私の人生ずっとウォーミングアップだ。体だいぶあったまってるんだけど。ポカポカなんだけど。むしろ発熱してるんだけど。検査してほしい。何かが陽性なんだと思う。

 

「内定はゴールじゃなくてスタートだ。」就活生だった頃、耳にタコができるほど聞かされたこの言葉。働くことの酸いも苦いも辛いもキツいも死にたいも、それぞれ居酒屋のおばんざい盛り合わせくらいのボリュームでとりあえず味わった入社3年目の今日。しみじみ思う。ほんまそれ。マジでそれ。スタートでしかない。というかスタートしかしてない。ペースは早くなったり遅くなったりするけれど、息切れしながら走ってる。だけど、景色が変わらない。コースがわからない。沿道は無人で、先を走るランナーの背中は遠すぎて見えない。ここはどこ?いま何区?足切りされたりしないよね?入社3年目で具体的なキャリアプランや人生設計が明確にある方が珍しいとは思う。でも、できてる人がいるのだから、こんなこと言ってる時点で負けだ。勝ち負けじゃないけど、言い訳はダサい。

 

昇進や異動を経験すれば、景色は変わるだろうし、多少視界も広くクリアになるだろう。でもそれは会社員人生の中でのステップであって、私の人生のネクストステージと言えるんだろうか。そりゃクアラルンプール支社(ないけど)派遣になったらそれなりに人生に影響はあるだろうけど、地方支社への異動ぐらいではビクともしないのではなかろうか。なんていうか、あまりに地味で、地続きで、叫びたくなるような心の震えがないじゃないですか。逆に言えば、私にとって「叫びたくなるような心の震え」は他人と、言ってしまえば人生のパートナーとでしか巻き起こせないA・RA・SHIなのです。ここまで前段です。For Dream.

 

23歳くらいまで、人生は人生ゲームと同じだと思ってた。普通に生きてればどんな人間も問答無用で「ストップ!結婚」のマスに止まって、水色の、小指の第一関節くらいの伴侶をGETできると思ってた。ご祝儀の額はルーレット次第だけど、みんなに祝福されてパートナーと人生の第二ステージを歩めると思ってた。どこだ。「ストップ!結婚」。通り過ぎたのか。ストップ!する気、マンマンなのに。国道を走る車の中からスシローを探してる時ぐらい周囲の様子を注視してるのに。通り過ぎてないのだとしたら、たどり着いてないだけなのか。異常な悪運でルーレットの1ばかりを出しまくってるのかもしれない。仕事が決まってから、1マス1マス進んでるだけなのかもしれない。こんなペースだと、みんなが持ち家やおみやげカードのスカラベを売っぱらって人生の総決算をしている頃にはとてもじゃないけど「ストップ!結婚」に辿り着けない。みんなの子供や孫の代からご祝儀を収集する羽目になる。そういう怪談を思い出す。私は山の怪異か。祠を建てて祀ってほしい。お饅頭とか備えてほしい。無理なら誰か紹介してくれ。でなければこの世を呪うほか、私に残された道はない。そういうルートに差し掛かっている。人生ゲーム祟り神ルート。自分でも気づかないうちに秘密のルートに案内されていた。なんの実力もないのにハンター試験の会場に自力でたどり着いてしまったみたいだ。哀れなトンパ。ハンターライセンスはいらない。恋愛のライセンスが欲しい。それが無理なら恋愛を必要としない人生のライセンスが欲しい。

 

難しいことばかり言ってすみません。普通の人が好きなんです。普通の、暴力振るわなくて、店員さんに丁寧で、毎日風呂に入ってて、借金がなくて、正社員で、差別しなくて、カイジのスタンプ使わなくて、佐藤二朗のTwitterフォローしてなくて、好きな映画「500日のサマー」じゃなくて、なんか変なグラデーションのシャツとか着なくて、好きな女のタイプ鈴木真海子じゃなくて、お笑いの賞レースで自分で点数つけなくて、お笑いの賞レースの審査員に文句言わなくて、お笑いの賞レースの結果に文句言わなかったら誰でもいいんです。よくないか。よくないです。どうすればいいですか?

0524

・夏だね〜。

・昼過ぎにコンビニ行ったら往来にめっちゃ人いたしマスクもそんなにしてないしもうそろそろ.........ね😄みたいな空気出てたけどマジですか?置いてくな、俺を...

・6月から会社もちょっとずつリモート解除されるみたいで、週に2~3日出社するようになるらしいんだけど、なんのために?

・なんでもいいから人と会って話したいよ〜

・自粛序盤にギア入れ過ぎて4月末に賢者タイムになり、そのタイミングでちょっとした人間トラブルが生じたせいでGWは半分泣いて過ごしたんだけど、多分解決しました。

・直接会って話したら、何言ってんだよ!オイ!って一瞬で粉砕できそうな誤解とかすれ違いがオンラインだとここまでこじれるのねと学びになった。

・今、人生で大事なものが家族・友人・仕事で、しかもその中で友人が占めるウエイトがかなり大きいので、本当にしんどかった。今回のことで結構懲りたので本格的に恋人を作らねばと思ったけど、リスク分散のためにアサインされる恋人って何?だし、別れるとき死ぬほど落ち込むだろうからやめておいた方がいいかもしれませんね。大義名分を得てしまいました。さようなら...。

 

・前の日記から見たアニメは「デビルマンcrybaby」「僕だけがいない街」「ピンポン」「東のエデン」。東のエデンは劇場版も見た。

 

・「デビルマンcrybaby」は走り方がオモロくて...(そこ?)

・EDのJudgementがかっこよくてitunesで買っちゃった。音楽全部かっこよかった。

・推しのかわいいラッパーたちがまとめて嬲り殺されてア...となったけど最終回宇宙規模のBL見せつけられたので全てを許しました。かわいいラッパー、R.I.P...

 

・「僕だけがいない街」は普通にオモれ〜オモロアニメです。と思いながら見てたらこちらも最終回でBL急ハンドル切って呆然としたまま終了した。これはオタクの誇張表現ではなく客観的な事実としてBLだったのでご確認お願い致します。

・高山みなみの北海道弁がエロくてよかった。

・良質ミステリートレインだと思ってたら男発男行きの男の執着エクスプレスだと明かされた、みたいな...いや意味わかんないと思うけどとにかく目にしてほしい。男の執着を...。

 

・「ピンポン」めっちゃめちゃよかった!大昔に実写映画だけ見たことがあって原作未読だったんだけど、作画演出声優音楽ストーリー全部よくて...本当によかったです。

・内山昂輝さん、センスはあるのに部活を本気で頑張らないけどだんだんそのスポーツの面白さに気づいて闘士を燃やす男子高校生の役がハマりすぎる。一生やって。

・あとペコ役の人がめっちゃハマっててすごかった。一生やって。(ペコを?)

・これ多分20年前から言われてると思うけど、アクマ、良すぎない!?大好きになっちゃったよ。きむすばの暑苦しい声(褒めてる)もぴったりだった。

・血反吐吐くまで走りこめ、血便出るまで素振りしろ。

・痺れる...

・私も血反吐吐くまでyoutube、血便出すまでTwitter生活見直します。

・本人のやる気や意思とは関係なく生まれ持った才能が全てなスポーツの世界の残酷さを誤魔化しなく描いたうえで、勝負の世界を降りても人生は続いてくことを慰めじゃなく見せていたのがグッときた。

・やっぱりハイキューの「俺も、やってたよ、バレーボール!」を思い出さずにはいられなかったんだけど、演出がハイキューほどエモーショナルじゃない分じわじわズシンと来た。もちろんハイキューのここの場面も大好き。ハイステで見たとき泣いたなあ。

・ハイキュー終わっちゃうね。最近の本誌の展開が良すぎて完結前にちゃんと読み直したい。

 

・「東のエデン」ずっと見よう見ようと思ってたアニメ。TVシリーズは面白かったのに映画が尻すぼみというか風呂敷広げた割にオチそれ!?って感じで消化不良だったのが残念。

・羽海野チカキャラデザ悔しいけどかわいいな〜鼻についてる海苔はなんだ?ってレビュー見て笑った。なんだろうね?あの海苔は...。

・と思ってたらこのタイミングでセレソン専用サイトがオープン!ノブレスオブリージュ!と思って覗いたらソーシャルディスタンスを保ってお家で世界を救いましょう〜ってやつで、了解です。になった。

・今期アニメでもないのに雑なことすな!作品のプロモーションにもなってないしなんなんだ?なんだったんだ、滝沢くん...

 

・東のエデン以降新しいアニメは見てないけど、代わりに毎日映画を見るようになった。1日1〜2本とか。ツイッターのタグがきっかけで最初は無理やりだったけど、午前1本・午後1本ってリズムがなんとなく作れたので今はそこまで苦じゃない。積ん見(?)だった映画を消化しつつウォッチリストになかったけどお題に沿った映画を見るって感じでバランスもいい気がする。こうでもしないと好みじゃない映画見ないウルトラ暇な今だからできることなので存分に見る。

・前に「SNSに張り付いてるとアウトプットしなきゃ置いてかれる感覚になっちゃうけど焦らずインプットするの大事だよ」なるツイートを見かけてマジそれ〜と思ったので意識的にインプット続けたい。

・でもさ〜バナナフィッシュ買ったの。読んどかなきゃと思って。めっちゃ面白いんだけどさ〜バンバン人死ぬしさ〜〜〜〜〜アッシュと英ちゃんの関係が深まれば深まるほど二人を待ち受ける運命の残酷さに耐えられなくてさ〜〜〜〜と思って8巻まで読んで寝かせている。だってバナナフィッシュの単位取得した人みんな「読み終わったらしばらく引きずる」って言ってんだもん。読むの怖え〜〜〜〜〜。いやいずれ必ず読みますが...。

・人の死が地雷なので(全員そう)人死にの出そうな作品にはハマらないようにしてたんだけど、バナナフィッシュを通らずにオタク名乗れないというか、負い目に感じてる部分があるので、いや、読みます。

・部活モノが好きなこともあって、思えばお気楽なジャンル(オタクは自分がハマった作品のことをジャンルと呼びます、気持ち悪いですね)(井上陽水)ばかり通ってきたような気がするけどここにきてワールドトリガーというゴリゴリ人が死にそうな(主要キャラはまだ死んでないけど作品内で死者は出てる)ジャンルに籍を置くことになり...私はどうすれば...まあ自業自得なので...

・オタクの書く文章ってなんでこんなに冗長で読みづらいんだろうね〜

・彼氏ほし〜(笑)

上地雄輔の賢者タイム

みなさん頭大丈夫ですか?心と体おかしくなってないですか?私は突然おかしくなりましてさきほど仕事の打ち合わせが終わったので今ベランダで泣かせていただいとります!おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!!(泣いている声)この状況でおかしくなってない人間なんて一人もいないと思うんですが、しかもその中でも私は在宅でできる仕事があるし、(残業代はなくなるけど)収入は減らないし、毎日屋根の下で安心して3食食える本当に恵まれた環境にいる人間なのですが、おかしくなるもんはおかしく、なる!!(ドン!!)なんでこんなモンキー鬱ルフィなのか鬱鬱のバズーカなのか自分でも全然わかんない、だって今日の午前中には取り寄せてためっちゃいいカレーが届いて超元気になったのに今もうすごく悲しい気分!!なんで!?どう考えても出社してた頃よりもまともな生活してるんですよ。3食決まった時間に食べて徹夜作業も缶詰撮影もなく太陽がのぼれば目覚めそろそろ寝てやるかってなったら寝てたまにストレッチしたりパラパラ踊ったり散歩したりしてるのについ40分くらい前に全てが無理になりました。これって多分賢者タイムだと思うんですよね。賢者タイムあるじゃないですか。オナニーでもセックスでも男性が射精した後その反動で虚無感に襲われるやつ。私は残念ながら精通してないしこれからも精通の予定はないので実際どんなもんなのか全然知らないんですけど、なんとなく今理解できてるんじゃないかと思います。今日で自宅待機が始まって1ヶ月ちょい経つんですけど、最初の方わたしめっちゃ頑張ってたんですよ。毎日いろんなことにチャレンジしてた。自炊したり本買ったりアニメや映画を見たり英語の勉強したり。打ち合わせもなく誰とも顔を会わせない日にもちゃんとした服に着替えて化粧して髪もセットして指輪つけて香水振りまくって夕方になればテカった小鼻に粉はたいてたんですよ。当時はどうにかこの時間をやり過ごそうとか余計なこと考えないようにしようとかそんな後ろ向きなモチベーションではなく、ただ単純に今しかない時間楽しんじゃおうぜブーンブンシャカブブンブン♬って上地雄輔的なメンタリティでいたんですが今はもう全然ダメ!!精神的岸部一徳です。そっちの方が、絶対いい!!てか上地雄輔の賢者タイムってまじですごそうじゃないですか?昼間あんなガンギマり曲歌って一人称オイラでブログも改行しまくってんだから夜一人になった時めちゃめちゃ落ち込んでヤギの赤ちゃんにミルクあげる動画見て泣いてると思うんだけど、これ、最近の私!!何が言いたいかというと自粛期間前半に豊かな生活チャレンジオナニーを頑張りすぎて上地雄輔になってたら今賢者タイムで佐野史郎になってるってことです。人変わってる!!だから同じように最初チャレンジオナニー頑張ってた人とかうちで踊ろう♬とか歌ってた芸能人絶対今賢者タイムだと思いますけどどうですか?正直疲れたよねこういう状況を知恵と工夫で楽しもう♬みたいなの。楽しめるかい!!♬倒幕キボンヌ♬然るべき施設と職業従事者、経済的な支援が必要な人々ににいますぐ必要な分だけ現金給付しろ♬そして一度の給付ではなく元の生活に戻るまで支援を続けろ♬は〜ムカつくぜこの国と制度とそれを支える保守的で排他的な思想がよ!!!でもでも止まない雨がないように明けない賢者タイムもないと思うので、加えて今めちゃめちゃ生理の前なのでもうしばらくすれば、具体的に言えば後8日くらいたてばいつもの上地雄輔に戻ってると思います。戻ってるか?戻るの無理だろうな〜でも生活をよくしようとかあんまり考えないようにします。おかしいと思ったことには顔真っ赤にしておかしいだろって言う...言う元気があるときは!もうそれでやっていくので良い近親相姦BLあれば教えてください。最後に急にめっちゃ素直!!!!!!!!

041220

・4月、わが社でもとうとう全社的なテレワークが発令された。ちょうど担当していた仕事が落ち着いたところでそもそもあんまり出社する必要がなかったので、今のところ快適なテレワーク生活を送っている。これから新規の撮影をすることもしばらくなさそう。呑気なこと言ってられないとは思うけど、みんな今まであまりにも忙しく働いてきたのでちょっとぐらい休めてよかったねとも思う。

 

・ずっと家にいるので3食自炊するようになった。ロシアにいた頃と同じようなものばかり作っている。食材は違うはずなのに同じような味になるから不思議だ。微妙に味の薄いトマトスープをひたすら作って食べている。セロリとマッシュルームを入れると一つの味に帰結する。セロリとマッシュルーム味に...。

 

・いい機会なので勧められたアニメ、見たかった映画、読みたかった漫画を一気に消化している。

 

・「交響詩編エウレカセブン」を見た。TVアニメ全50話。すごくよかった。まる1年かけて放映されていたTVシリーズを1週間足らずで走り抜けた。

・リアルタイムで見たかったなあ。ちゃんと理解できなかったとは思うけど。内容チンプンカンプンでもうろ覚えでも、思春期のころに触れた作品って特別だと思う。当時自分が悩んでたこと、好きだった場所、よく聞いた曲、いろんな記憶と紐づいてる。私の場合は「ぼくの地球を守って」がそれで、高校受験前のナーバスな気持ちとか、当時よく聞いてた新居昭乃の曲とか、図書館の自習室の酸素の足りない感じとか、いろんなことを思い出す。

・アイキャッチがシンプル&ソリッドでめっちゃかっこいい。

・戦闘シーンもすごい。これ2005年か。

・1話の挿入歌でsupercarのSTORY WRITERが流れたときウオーーーー!て叫んだ。

・最終話で電気グルーヴの虹が流れた時もウワーーーーー!!!!て叫んだ。泣...

・てかEDが全部よかったな。全部よかった。秘密基地、いい曲すぎる...。

・OPは諸説ある。

・私がアニメ化する時もOPはFLOW、EDは高田梢枝がいい。

・私のアニメ?

・私、自分勝手な行動で周りに迷惑をかける子供がでえでえでえきれえ(大大大嫌い)で、小嶋元太のことマジで嫌いで視界に入ると目つぶるんだけど、レントンは大丈夫でした。何が?

・周りの大人がまともだったからかな。

・主人公たちの周りの大人がすごくまともで安心して見れた。子どもを守って、間違った時は叱って、正しく導いて、未来を子どもに託す大人...。

・NERV反省しろ。

・最終回どうなるんだろ〜ハッピーエンドになる気がしないよん😢て戦々恐々としながら見たら超ウルトラアルティメット極大サーカス謹賀新年ハッピーエンドで号泣しながら爆笑しちゃった。まだ見てない人は本当に見てほしい。マジで笑っちゃうよ。

・正直結構ご都合っていうかそれまでがシリアスだった分こんな決着のつけ方!?と思うんだけど、だからこそこれ以上ないエンディングだったな〜とも...大人と子供、自由と責任、正義と戦争、組織と個人、色々あるけど結局愛!!みたいな、泣いてしまいます...。

・評判に違わず48話バレエ・メカニックが最高だった!冒頭アネモネの独白からエンディングまで涙涙よ。そんでアネモネが主人公の劇場版ANEMONEでタイトルのBallet Mecaniqueが流れるシーンもめ〜っちゃくちゃよかった。ウェン...

 

・昨日「SHIROBAKO」を見終わった。なんて切実なお仕事アニメ...

・苦しい場面を一緒に乗り越えてきた同僚がそんなに感慨もなくバタバタ辞めてくの、き、企業活動〜。

・キャラクターの心情がどれもリアルで、仕事での失敗、将来への不安、成長できないもどかしさ、夢と現実のギャップ、人間関係、全員に感情移入したので胃がキリキリしっぱなしだった。自分のミスをなかなか言い出せず、時間だけが過ぎ、どんどん首が絞まってく感じ、わかるよ、タロー...。

 ・個人的にはえまちゃんにすごく自分を重ねていたので、早く成長するにはたくさん描くしかない、たくさん描くにはこだわりすぎちゃダメ、でも手を抜くなって言われちゃって私はどうすればいいの!?みたいな葛藤がア〜〜〜〜〜〜ン!!!って感じで、ア〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!!って叫びながら見てた。ア〜ンだよ。だからえまちゃんが作監補佐に選ばれたときはジーーーーン...ときたよ。よかったね...。

・杉江さんの「才能とはチャンスを掴む握力と失敗から学ぶ冷静さ」マジでマジでマジでその通りです。その通り過ぎて言うことない。その通りだわ。

・「チャンスを掴む」までは意外とできるんだけど、自分の糧になるまで食らいつき続けることが難しいと思うので、握力、その通りです。それしか言えん。

 

・今日から「デビルマンcry baby」見てる。勝手に2クールだと思い込んでたけど全10話でホッとした。OPカッケー!と思ったら電気!聴きたいのに配信されてない!瀧のバカ!レコード会社がもっとバカ!!

 

・映画は「マイ・プライヴェート・アイダホ」「叫びとささやき」「エヴォリューション」「青いパパイヤの香り」

 

・漫画も色々読んだ。「教えて!サバトさん」「ヴァンピアーズ」「近所の最果て」「おとなになっても」「大ダーク」「推しが武道館いってくれたら死ぬ」「おむすびの転がる町」「LOVED CIRCUS」「不死身の命日」「渾名をくれ」「ふしぎなともだち」「因果の魚」「ペンとハウス」「A子さんの恋人」「東京心中」「殺し屋Sのゆらぎ」

・新井煮干し子先生のザカザカした線とゴッツイ男体だ〜いすき!!陰毛ボーボーBL本当に信頼できる。画面からオタクヒョロガリメガネ好き好き好き好きがビンビン伝わってきてそれも最高。

・年に一度のお楽しみ、panpanya先生の新刊「おむすびの転がる町」やっぱりよかった。前作「グヤバノ・ホリデー」よりもエッセイというか紀行色強めで楽しかったな。今どこにも行けないしね。筑波山に登りたい!そして装丁が超かっこいい!

 

 

・本屋が営業してるうちに買ったTOEICの単語帳&問題集を毎日ちょっとずつやってる。絶対3日坊主になると思ってたけど意外と続いてる。無理のないスケジュールを立てることが大事。センター試験の勉強みたいで今のところは楽しい。出社するようになっても続けたい。できれば夏ぐらいに1回試験受けたいけど、まあ無理だろうな。オンラインでできるようになったらいいんだけど。そうなったらやらんか!ガハハ

 

・筋トレは全然続いてない。1日サボるとダメだね。筋トレをやりたい、やるぞ、やらせてくださいと言う気持ちは日に日に高まってるのに気づいたら酒飲んで寝てるね。バカ!やります。腹筋ローラーまで買ったんだから。夏までに6pacの寿蘭になるぞ!

 

・友達とオンライン飲み(普通にLINEで通話しながら各々お酒飲むやつ)したらガボガボ酒飲んでて怖くなった。普段家で一人で飲むときはビール2杯くらいでもう眠くなるのに気づいたらワイン3杯ハイボール1本ビール1本飲んでた。密です!水だけ飲みます。結局まだzoom飲みやってない。早くイモになりたい。

不要不急のマッチング

躁になった隙にマッチングアプリを再開した。躁。You are my 躁躁いつまた落ち込むかわからない。躁になったということは、うつの時期があったのだ。

 

昨年の春ごろから心がおかしくなった。頭はずっとおかしいのだが、心がおかしくなったのは初めてだったので戸惑った。何をしても勝手に涙が出てくる。なんだか悲しい。仕事中や誰かと話しているときは平気なのに、1人になるとダメだった。休日、朝起きて化粧をして着替えてもベッドの上から動けない。早く全部終わってくれとしょっちゅう思っていた。気づくと遮断機の前でぼーっとしていることもあった。ちょっとまずいなと思い、あらゆる心療内科の口コミを調べ、家からも会社からも近くないクリニックを予約した。初めての診察で、40分くらいかけて泣きながらあれが辛いこれが悲しいでも仕事は好きなんです辞めたくないんです(aikoかよ)みたいな話をしたら、「あなたは今、適応障害の入り口にいます」と、心理テストみたいなことを言われた。

 

適応障害とは、『ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるもの』(厚生労働省)と定義されている。進学や就職など、環境が大きく変化するときに心のバランスを崩して発症する人が多いらしい。私の場合は仕事で大きな案件に入り、勤務時間が増えたことがきっかけだった。適応障害は原因になる出来事がはっきりしているので、その対象から離れれば症状は改善されることが多い。提示された治療法は2つ。①薬を飲んで様子を見ること②その案件から降りること。②の方が手っ取り早いし確実なのはわかっていたけど、大きな仕事に関われるチャンスを逃したくなかったし、スタッフリストに他の若手の名前が載るのが我慢ならなかったので、薬での治療を選んだ。毎晩寝る前に半錠飲む。「薬が効きすぎるのでお酒は飲まないで」と言われたので、ハイボールで服用したら驚異的に安定するのかなと思ったけど良識があるのでやめておいた。

 

薬の効果か、仕事に慣れたのか、最近は激しく落ち込んだり頭がぼーっとしたりすることはほとんどなくなった。そうなればやることは一つ、マッチングアプリだ。

 

最後にマッチングアプリを開いたのは昨年の6月。連絡先を交換した男性と食事に行ったのを最後にもういいや状態になり、退会していたのだった。そして夏が過ぎ、秋を生き、冬を越え、春がやってきた。マッチングアプリをやるなら春。財布を買うのも春。そう決まってる。いざ。一度はアンインストールしたアプリを再びインストールする気恥ずかしさ。見慣れた画面が目に飛び込む。実家のような安心感に思わず漏れる「ただいま」。再びマッチングアプリの海へ漕ぎ出したのだった。

 

マッチングアプリって結局出会い系でしょという声がある。半分正解で、半分違う。出会い目的なのは確かなのだが、マジな人が多い。アプリにもよるので一概には言えないが、セックス目的でなく、本気で理想の異性とマッチングして恋愛しようとしている層がそれなりにいるのだ。結婚まで見据えている人もいる。見据えるな。しかもマジな人の中には少なくない数の恋愛低学歴マンが潜んでおり、彼ら私のような恋愛低学歴ウーマンとマッチしてしまうと、恋愛の基礎を知らない男女がやみくもに相手の勤務形態を深掘りするなどの不幸で不毛な結末が訪れる。なので、マジ人、ヤリモク人、結婚見据え人、カルト人、マルチ人、おじいさん、意味不明人が渾然一体となっているマッチングアプリという蠱毒から、今すぐ結婚は考えてないけど真剣に恋人を探している恋愛経験そこそこ人を見つけ出さねばならない。骨の折れる作業だ。もちろんプロフィール写真や自己紹介文などである程度までは絞り込めるが、本当にどんな人なのかを知るには直接会って話すしかない。会って会って会いまくる。どこから見ても出会い系にのめり込む人である。

 

マッチング現役復帰戦はプロフィール写真が大学の時好きだった人に激似の27歳男性との食事の予定だったが、当日になって急激にめんどくさくなり、行きたくないよ~行きたくないよ~とハイボールを飲んで駄々をこねていたらいつの間にか気絶していた。不戦敗。復帰戦は31歳男性に持ち越しとなった。

 

31歳男性はプロフィール写真が俳優の山田裕貴さんに結構似ていたので山田裕貴さんが来ちゃったらどうしようと不安だったが、山田裕貴さんではなかったので大丈夫だった。山田裕貴さんじゃないじゃないですか!と一発食らわせて帰っても良かったのだが(傷害罪)、私もプロフィール写真から5kg太っていたし髪も根元が伸びて汚かったのでおあいこだなと思い、堪えた。会話はけっこう盛り上がり、雰囲気も悪くなかったが、あれから連絡はない。もしかしたら2ヶ月弱気絶しているのかもと思ったが相手のTwitter(特定済)を見たら7時間前に更新されていた。私にLINEを送ろうとすると電流が流れてしまうのかもしれない。キルアくんも慣れたと言っていたので徐々に慣れてほしい。電流は慣れ。

 

その翌週は28歳男性と会ったのだが、これが曲者だった。待ち合わせ場所で落ち合い、挨拶もそこそこに「ほな行きまひょか~」と言われた時点でくじけそうになった。聞き間違えかと思ったが、その後も「ほんまでっか?」「LINE教えてもろてもええですか?」など噓だろという感じの関西弁の乱れ打ちを浴び、面食らってしまった。服部平次と呼ぶことにした。平次は全然悪いやつではなかった。基本的には柔和で上品な男性だったのだが、デリカシーに欠けていた。というか、空気を読むのが苦手なようだった。まず、大きな声でマッチングアプリという単語を連呼する。居酒屋ならともかく、静かなレストランだ。「何でマッチングアプリ始めはったんですかあ?」「マッチングアプリで何人くらい会いはったんですかあ?」しかも話してる間、マッチングアプリの私のプロフィール画面を開きっぱなしなのだ。バイトの面接かよ。目の前に本人がいるのに何を確かめることがある。整合性をとるな。服部平次のくせに。そのくせ、私の目を見ない。ずっと手元を見ている。私を見ろ。平次。店を出ると、軒先をベンツが走り抜けた。ベンツ~ベンツ~♬オリジナルのベンツソングを口ずさむ平次。もう限界だ。

まだ昼過ぎでその後の予定も全くなかったが会社に戻ると大嘘をついて解散しようとすると、平次が追ってくる。「ぼくもそっちの駅まで歩こうかなあ」歩くな。電車乗れ。「あ、じゃあ私ちょっと買い物していきますね~」と途中の百貨店に入ると、ついてくる平次。「何買わはるんですかあ?」なんでもいいだろ。あ、化粧品をとエスカレーターを降りる。もちろん後ろには平次がいる。すいません、こんなにバタバタでとそれとなく解散を匂わせると、察したのか「ほなまた~」と言い残して平次は去っていった。最後まで平次だった。平次にとっても不幸な出会いだったと言うほかない。早く和葉と出会えることを心から祈っている。

 

こんな調子で復帰戦2試合を終えたところで、コロナである。それどころじゃない。不要不急のマッチングは自粛するべきなのに、みんな暇なのかむしろ活発化している。目に見えてマッチングの数が増えた。マッチングアプリに肝要なのは根気とスピード感だ。理想の人とマッチするまであきらめず耐え忍ぶ根気と、やましさを感じさせない程度に速やかに逢瀬の約束を取り付けるスピード感。社会が大きな不安を抱え、いつ事態が収束するかわからない今、マッチングは適切ではないと思われるかもしれないが、むしろ今こそマッチングアプリをすべきだと私は思う。こういうときこそ、その人の本性が見えるからだ。危機管理能力、他人を思いやる心、想像力など、普段はなかなかわからない本質的な部分が言葉の端々から滲み出る。ような気がする。だけど、そもそも今マッチングアプリをやるような人、なんか、嫌だな…………………………………………。もうだめだ。