セクシーペルシャゴリラ

セクシーペルシャゴリラへの道のり

そばにいたいからやん〜ミントさん永遠なれ〜

前回の記事から一年近く経ってしまった。

あれからどうにか無事に就活を終え、今は卒論に追われながら終わりゆく学生生活を惜しみつつダラダラ過ごしている。

 

6月のはじめに就活が終わったのでその月末にフロムエーで見つけた地元の派遣会社の登録会に行った。サイトには「簡単シール貼り★時給1000円〜」「未経験者大歓迎!人気のお中元バイト♫」など魅力的なお仕事情報満載で興奮していたが、初日に派遣されたのは事務所から車で40分の山の中にある室温10℃の冷蔵庫で流れてくるハムのバーコードをピッとするお仕事。絶え間なく注ぐハムの名を永遠と呼ぶことができたなら、20℃近い室内外の温度差とタバコ臭い車で揺られる山道の往復に苦しめられ帰ってくるなり事務所のトイレでゲロゲロ吐いた。

 

次に派遣されたのは某通販サイトの倉庫だった。クーラーもないサウナのような倉庫の中で、注文の入った商品をひたすら集めて運ぶという、将来自分に娘ができたら「そんなこと人間がやってたの?」とドン引きされてしまうであろうお仕事だ。集める商品は30cm定規からエアロバイクまで幅広い。かなり重い商品もあって暑いわ腰は痛いわで体力的にはキツかったが、周りのスタッフがみんな親切だったことと、黙々と自分のペースで作業ができること、客相手ではないので理不尽に怒られたりしないこともあって結構気に入っていた。

 

7月のある日、階段をのぼる汗だくの私の背中に冷たい何かが吹きかけられた。ふりかえると霧吹きを構え怪しく笑うおじさんがいた。「暑いやろ?これで涼しなったやろ?」おじさんは私以外の派遣(若い女性だけ)にもシュッシュと謎の液体を吹きかけていた。

「ミントが入ってるねん。」ミントさんと呼ぶことにした。お礼を言うと調子に乗ったミントさんは出くわすたびに「気持ちいいのかけたろか?」と言ってくるようになった。この一件をきっかけにミントさんと私はグッと距離を縮めた。

 

「肩車してあげようか?」

「一緒に花火いこか」

「独身やろ?俺もやで」

投獄ギリギリの発言を繰り出すミントさんに私は無視を決め込んだ。ミントさんの縄張りは3階の発送エリア。私の仕事場は4階だったが忙しくなると3階にある発送エリアで梱包のヘルプに回った。ミントさんは発送エリアに来た私を見るなり「●●ちゃんや〜!」とわざとらしく喜んで見せた。梱包中もいちいち気づけば私の背後にはミントさんがいて、耳元で「なんでそんなに可愛いの」と吐息混じりに囁く。ミントさんの押す台車が私の足にぶつかると「ごめん!大丈夫?脚揉んだげよか」と10000%のセクハラ発言が飛び出た。鳥肌が立つほど気持ち悪くて呆然としていると「セクハラって言ったらあかんでw」とニヤニヤ笑った。これがセクハラじゃないなら一体なんなんだ。治療?その日の帰り道、同じ方向だった男性社員に「今日ミントさんに脚揉んだげよかって言われました」と報告したら「えっ!セクハラじゃん」と言っていたのでどうやら治療ではないらしかった。

 

ただでさえ男性経験がないのに60過ぎの男性からアプローチされどうすればいいか分からず、あと単純に死ぬほど気持ち悪かったので私は自然とミントさんを避けるようになった。それでもミントさんはめげない。

 

「ほんまにかわいい、自分絶対ミスキャンパスやろ?」

「●●ちゃんとお酒飲みたいわ〜」

「USJに行こうよ!」

止まんねえ。怯むどころか日々鋭さを増すミントさんからのアプローチ。耳元で囁かれるのは的確に急所を攻撃したいくらい気持ち悪いけど「かわいい」と言われて正直、悪い気はしない。肉親以外から「かわいい」と言われなくなって久しい22歳の処女にミントさんの最悪ながらもまっすぐなメッセージは刺さった。刺さるはずはなかったのに、刺さってしまった。

 

ある時ミントさんが「震災で壊れた橋で宙ぶらりんになったバスあったやろ?僕むかしあのバスのガイドさんと付き合っててん」と自慢げに話すのを、何言ってるんだこいつはと思わず吹き出してしまった。するとミントさんは「●●ちゃんが笑った!●●ちゃんが笑ってくれた!うれしいわ〜ホンマにうれしい!」と見たこともないような顔で笑った。そんなことがそんなに嬉しいのか。つられて私も笑ってしまった。 

次第に私は梱包に呼ばれることが少なくなった。それでもミントさんは私を見つけると笑顔で近寄り「今日もかわいいわ〜」と言ってくれた。いつの間にかミントさんを気持ち悪いとは思わなくなっていた。

 

少し肌寒くなってきた10月、「●●ちゃん、いつまでここ来るの?東京行かずにここに就職してよ」とミントさんは言った。新しいバイトが見つかるまでの数日だけのつもりだったのに気づくと4ヶ月経ち、私は派遣の中では3番目にベテランになっていた。

「来年の3月まではこっちにいるので、それまではここで働きますよ。」

私たちはわずかな時間を慈しむように残りの日々を過ごした。

 

久しぶりに梱包のヘルプに呼ばれた私がビーズクッションを箱に詰めていると、ミントさんが手伝いにきた。

「●●ちゃんと僕の・・・初めての共同作業やね」

「あの、私これ1人でできるんで、持ち場に戻ってもらっていいですよ。」と言うとミントさんは照れくさそうに言った。

 

「そばにいたいからやん」

 

そばにいたいからやん?!そんな、そんなことある?少女漫画で主人公に思いを寄せる野球部の当て馬しか言わないセリフ!不覚にもめちゃくちゃときめいてしまった。恥ずかしくてミントさんの顔が見れない。あまりの衝撃に返す言葉が見つからずに口をパクパクして「ォ・・・・・・ァ・・・・・・・」とか言ってるとミントさんは満足げに台車を押してどこかへ去って行った。

 

それからすぐ、人員削減を理由に派遣先が変わった。お歳暮のコーヒーギフトのライン作業はもう一つ宇宙ができそうなほど苦痛だったがどうにか2日働いた。私は新しいバイトを始め、もうミントさんに会うことはなくなった。

 

今思い返すと終盤私はほとんどミントさんにオチそうになっていた。白目は灰色に濁り、老眼鏡を鼻の頭にかけたぽたぽた焼きのおばあちゃんスタイルのミントさん。どっからどう見ても年金受給中のミントさん。たまに異臭がするミントさん。人妻を名乗るエッチな迷惑メールに返信しちゃうミントさん。私が水を飲んだ紙コップをゴミ箱から回収しようとしていたミントさん。ミントさんは、ただ若い女が好きな限界老人だったけど、無条件に私を愛してくれる無二の存在だった。中学時代は「ホームレス」「猫ひろし」と呼ばれ、恋愛はことごとくうまくいかず、22年間で自己認識はとことんまで歪んだ。自分で自分をブサイクと呼ぶことで傷付かないように予防線を張っていたつもりが、自分の言葉で傷ついて卑屈の煮こごりになっていた私を少しずつ時間をかけてほぐしてくれたミントさんの無償の愛。っていうか下心。別に本気で言ってるわけじゃないって分かってるけど、ミントさんがかわいいって言ってくれると嬉しかった。ミントさんの言葉に私の心はちょっとだけ、いやかなり救われた。ミントさん、かわいいって言ってくれてありがとう。捕まんなよ。

 

 

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ちんちん石けんのつかいかた

誕生日にちんちん石けんをもらった。

ちんちん石けん。

読んで字のごとく、男性器をかたどった石けんのことだ。

 

 

サンクトペテルブルグのとある雑居ビルでは月に一度フリーマーケットが開催されている。個人はもちろん、雑貨屋、古着屋、カフェ、アクセサリーショップなどが出店する。私にちんちん石けんをくれた友人は毎月のように通っていた。たまたま立ち寄ったハンドメイドの石けん屋でちんちん石けんを発見し、購入に至ったという。

 

 

今さらだが、私は21年間男性経験のないガッチガチの処女だ。

リアルちんちんを見たことがない。

もちろん幼い頃には父親とお風呂に入ったりもしたが、「黒くてエグい物体」とぼんやり覚えてる程度。その後あらゆる媒体で2Dのちんちんを目にする機会はあったものの、リアルちんちんとふれあうことはなかった。至極当然の話だ。

 

そんな私のファースト・リアルちんちん体験は思わぬ形で訪れた。次に3Dのちんちんに出会うのは処女を捨てるときだろうと思っていたが、ファースト・リアル・ちんちんは透明なビニル袋にリボンをかけられてやって来た。

 

「わらちゃん好きそうやと思って」

 

「ちんちん石けんが好きそう」と言われたことがあるか?想像して欲しい。恥ずかしい。「ココ・・こんなにビショビショだよ?笑」と言われているのと同じことだ。21年間一切の男性経験を持たず、清らかに粛々と生きてきた私にとってこの上なく不名誉ではれんちな言葉だ。

 

ジョークグッズとしてのちんちん石けんは好きだ。

だけど、ちんちんが好きか嫌いかは分からない。食べたことのないトリュフを好物だとは言えないのと同じで、ちんちん体験のない現段階では判断できない。嘘をつくことになってしまうからだ。ちんちんは心の鏡。ちんちんの前では正直な自分でありたい。

 

 

さすがにちんちん石けんを日本に持って帰るわけにはいかない。なんとか留学中に消費してしまおうと思っていたが、できなかった。10ヶ月ものあいだ寝食を共にした女子たちの部屋とはいえ、共有の風呂場にちんちん石けんを置くのはハードルが高すぎる。かと言って入浴のたびにちんちん石けんを持って風呂場に行き、ヌルヌルのちんちん石けんを部屋に持って帰るのも面倒だし、あらぬ誤解を招きかねない。「わらちゃんお風呂で何してるんだろう?あれ、風呂場から何か聞こえる・・・」「クチュ・・・」偏差値2のエロバナー広告になってしまう。そこで、しばらくの間ちんちん石けんはプレゼントされた時の状態のまま、私の学習机の上に鎮座していた。ちんちんだけに。今は自室のカラーボックスの上に飾ってある。ラトビアで買った男性の上半身の石けんの隣が定位置だが、こうして見ると男の肉体が好きで好きでたまらないヤツみたいでゾッとする。繰り返すようだが私は処女である。

 

 


さて、クリスマスまで1週間をきり、2016年も残すところ10日となった。2016年の課題は2016年のうちに片付けて、フレッシュな気持ちで新年を迎えたい。

そこで、ちんちん石けんのありようを今一度考えてみた。

 

まず

①絶対に捨てない

②人にもあげない

③真剣に向き合う

の三つを条件とする。

 

ちんちん石けんのプロフィール

・全長:約10センチ(金玉:2センチ/竿:8センチ)

・ズルムケ

・金玉から亀頭にかけてまんべんなくラメがあしらわれている

 

 

1.本来の使い方(石けんルート)

1-1.ハンドちんちんソープ

ハンドソープとして使う。風邪・インフルエンザ対策にぴったり。

【利点】あやまって局部に入ることがない。ちんちんの感覚に慣れることができる。

比較的早い段階でちんちんの形でなくなるため、何食わぬ顔で共用スペースに置ける。

【課題】殺菌力の低さ。泡立ちの弱さ。

 

1-2.ボディちんちんソープ

ボディソープとして使う。ちんちんが身体中を這う。

【利点】最も短期間で消費できる。

【課題】挿入のリスク

⇒さっさと処女は捨てたいが、事故は嫌。

 

1-3.洗濯ちんちん石けん

ウタマロ石けん、否、ウタマラ石けんとして、手洗いの洗濯用に使う。

 

 

2.セクシャルな使い方(ちんちんルート)

2-1.夜のおとも

大人のオモチャとして使う。

 

【課題】

①サイズ感・・・ちんちん石けんの竿部分は長さ約8センチ・直径2センチ。日本人の勃起時のちんちんの平均は約13センチなので平均よりは小さめ。

 

②ぬめり感・・・よほど私がカッサカサでない限り、石けんである以上は泡立つので滑りは良いと予想される。沁みて痛そう。傷パワーパッド貼ろう!

⇒コンドームで解決しそうだけどコンドームのサイズはあるのか?子供用コンドームってあります?(?)

 

そういえば、ロシアのドラッグストアのコンドームコーナーでチューブ状のボトルを発見した。「ジェル状コンドームや!ジェル状コンドームや!」とはしゃいでいたところ、「それはローションです」との指摘を受け、非常に辛い思いをした。処女の性知識などクソの役にもたたない。

 

③温度・・・血が通ってないので冷たそう。お腹をこわすと思う。
⇨加熱する(※やけどのおそれ)

エロ漫画を読んでいると、女性が挿入時に「しゅ…しゅご…熱いよぉ…!」と言っている場面にしばしば遭遇する。めちゃくちゃ赤面しているし、しっとり汗もにじんでいるので、相当熱いらしい。5〜60℃はありそうだ。処女の三大エロデータベースは、口コミ・AV・快楽天。全面的に信頼している。非処女の友人から「そんなに熱くないよ」と言われたことがあるけど、多分ウソ。お前は童貞か?カイラクテンウソツカナイ

 

 

④初体験のお相手・・・前述したとおり、処女はさっさと捨てたい。

しかし、万が一にも将来AVデビューすることになった場合、導入のインタビューで

「初体験は?」

「21歳のとき」

「場所は?」

「実家の風呂場で。」

「大胆だねえ、相手は?」

「石けん」

「なんて?」

といった具合で視聴者はおろか男優をも萎えさせてしまう危険がある。

 

余談だが、私としては初体験は相手に処女と思われずに抱かれるのが理想だ。

男性は一定の年齢以上の処女を抱くのに抵抗があるらしい。処女の私が言うのもおかしな話だが、私は童貞に抱かれることに一切抵抗はない。「機会がなかったのかな」くらいにしか思わないし、世の多くの女性がそうであると思う。なのに、処女は「特別な思想や宗教をもっている」だの「地雷」だの「重い女」だの思われているらしい。

失礼な話だ。処女も童貞もそう変わらないのに。ちんちんがそんなに偉いんか。

いや、逆か。世の童貞は不当に蔑まれていると思う。でも実際「童貞」と聞くと「処女」よりもチャーミングな印象を受ける。「筆下ろし」だとおめでたいのに「貫通式」はやっちゃいけないことみたいだし。中世の拷問みたい。もっと軽やかな名前がふさわしいはずだ。

 

「ハッピースルーパーティ」「その先の未来へ」「答え合わせ」とかどうですか?

 

 

2-1-1.手コキ練習台

備えあれば憂いなし。来るべき日のために手コキの練習を。

【課題】竿部分がちょうど手のひらで握ると付け根から先まで隠れる程度の大きさなので、上下にスワイプする余地がない。

 

ちなみに「ちんちん_8cm」でgoogle検索すると、

「中三男子です。通常時3cm勃起時3cmですがどうやったら大きくなりますか?」

「勃起時8cmの真性包茎なんですけど結婚できますか?」

といったかなりアツい知恵袋がヒットする。

男の価値はちんちんじゃないぞ!顔と金です。

 

2-1-2.フェ●チオ練習台

アラビックヤマトの味がした。

⇒小顔効果?

⇒美容グッズとしての可能性

 

※この後気持ち悪くなって吐いてしまったのでこの用法はおすすめしない

 

3.インテリア( おしゃれルート)

3-1.アクセサリー置き

亀頭部分に指輪をのせてみた。

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高貴なオーラをまといしロイヤルちんちんファミリーの登場だ。 

 

3-2.デッサンモデル

処女なのでエロい絵が描けない。以前エロい絵を描こうとした際、コンドームがどんなものか分からず、googleで画像検索して「ほうほうこれがコンドームっちゅうやっちゃな・・・」とブツブツつぶやきながら描いたのがあまりにもみじめでトラウマになってしまった。頭を撫でられただけで女の子がイッちゃうエロマンガとか、「ああ童貞が描いたんだな」ってすぐ分かる。処女も同じだ。にしても童貞たちの間にある頭ナデナデ信仰ってなんなんだ。頭ナデナデは恋人以外は親兄弟か菅田将輝にしか許されない行為であることを胸に刻み、安らかに眠ってほしい。

 

 

4.その他

①ヒール:8cmとやや高めだが金玉がついてるので安定感バツグン。

【課題】

ちんちん石けんが手元に1つしかないので、片方は別に用意しないといけない。

雨の日は泡立って滑ってしまう危険がある。

 

②文鎮

ちんちんだけに。

 

③ブックスタンド

知的な空間を演出。

【課題】本のカバーに石けんがついてしまう。

 

 

後半の息切れ感が否めないが、こんな感じだ。

 

できれば年内に用途を決めてしまいたいが、私1人で考えられるアイデアには限界がある。

何かおすすめの使い方があれば教えるか手っ取り早く私を抱くかしてほしい。

 

 

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すてきなクリスマスを!

 

金木犀の匂いが好きな女は智弁和歌山ファン

分かりやすい女はモテる。

 

私はめちゃめちゃミーハーな高校野球ファンでとくにひいきのチームはない。地元兵庫や関西の代表校のほかは顔のいい選手のいる高校を応援する。去年の夏の甲子園は大会随一の桃尻・平沢大河くん擁する仙台育英、この夏はお肌荒れぎみの岡田准一こと大西健斗くん率いる北海高校を応援していた。とくに北海の大西くんはエースで4番でキャプテン、顔面は岡田准一という別冊マーガレット連載のスーパーホット球児だった。マウンドでは冷静沈着、インタビューの受け答えも落ち着いていて粗相がなく、強いて言うなら両頬のニキビが少々ワイルドピッチだったけどそれも高校生らしくて良かった。なにより眉毛を全くイジってる様子がなかったのが素晴らしい。たまに眉毛イジりすぎて錦糸卵みたいになってる球児がいるけど、のびのび大草原眉毛が球児の魅力なので絶対に剃らないでほしい。あとSNSもやらないでほしい(※興南高校の比屋根くんのtwitterは例外とする)し、引退してすぐ女子マネージャーと付き合ってsnowで自撮りもしないでほしい。例のごとく話がそれてしまったので本題に戻します。

 

甲子園シーズンが近づくと必ず現れるのが「智弁和歌山ファン女」である。智弁和歌山高校といえば野球の名門で関西きっての強豪校である。しょっちゅう甲子園に出場してるし結構強いしユニフォームも白と赤でかわいいし、とにかく華のあるチームだ。

ただ、「智弁和歌山ファン女」のほとんどはそもそも高校野球にはそんなに興味がない。智弁和歌山ならなんとなく見たことあるし高校野球好きって言っておけば男にモテそうくらいの感覚で智弁和歌山ファンを自称してるんだと思う。彼女たちは智弁が勝つと「智弁がんばれ〜!ずっと応援してる😍⚾️」と言い、負けると「智弁負けちゃった〜😢めっちゃ泣いてる😂最後まで諦めずに戦う姿がかっこよかったです。おつかれさまでした⚾️✨」と言う。そして智弁敗退後はほとんど高校野球は見ない。大阪芸大のキッツいCMを見る苦しみを味わうことなく、ねったまくんじゃんけんだけを楽しみ早々にチャンネルを変えてしまう。そういう女。

 

そういう女は高確率で秋になると「金木犀のにおい。すき。」などとツイートをする。やつらは金木犀の匂いが好きなのではなく、金木犀の匂いくらいしか判別できる程度に知らないだけなのに「数ある匂いの中でも金木犀がいちばんすきだなあ」感を出してくる。ただこういう女はモテる。ユニクロのリブニット着てるくせになんか知らんけど彼氏がいる。奇妙なサイズ感の色あせたチノパンを履いた彼氏が。こういうカップルは春は大阪城で花見、夏はびわ湖花火大会、秋は京都で浴衣デート、冬はなばなの里に行く。記念日にはルクアでクソでかい皿にのった6cm四方のおかずを食う。プレゼントはもちろんお揃いのダニエルウェリントン。そういうカップル。分かりやすいのだ。クソ〜。めちゃくちゃうらやましい。私もそういうことしたい。でも文字通り高校球児のケツばっか追いかけてる女がモテるわけがない。

 

「わらこは分かりにくいんだよ」と言われたことがある。変わってるとか個性的とかって意味じゃない。自分で言うのもなんだけど私は至極まっとうな人間だと思う。常識はあるし普通にコミュニケーションもとれるし常に人の目を気にする小心者だ。ただサブカルなのかオタクなのか処女なのか、どの要素を強く押し出すべきなのか迷ってる間に21年が経ち、現状どうぶつ奇想天外というありさまなのである。友人には「わらこはサブカルぶってるくせにマインドがサブカルじゃない」と言われた。自他ともに認めるサブカルクソ女なくせに、たまにサブカルクソ女であることがたまらなく恥ずかしくなる瞬間がある。裸足でビレバンから逃げ出してアニメイトに駆け込みたくなる瞬間。厄介なのが周囲にオタクと認められたいくせにオタクっぽいとは思われたくないという自我の存在である。だからアニメイトとかアニメのイベントに行くときはめっちゃおしゃれしてクロエの香水ふって行く。マウンティングである。傍から見ればアニメイトにいる人間なんて等しく気持ちの悪いオタク女なのでこんなに滑稽なプロレスショーもない。はやく人間になりたい。

 

さて、ちまたはハロウィンで大盛り上がりである。前述したわかりやすい女のみなさんは大体ハーレイクイーンのコスプレをしていることと思う。ただ、ツイッターでのハロウィンへの反応があまりに過剰で驚いた。オタクたちの拒否反応は、コミケでさんざん地獄見てるくせに何を今更と思う反面、染み付いたリア充ウェイたちへのアレルギーという意味でまだ理解できるが、意外なのがオタク以外のみなさんの反応である。ハロウィンの本当の意味も分かってないくせにだのハーレイクイーンのコスプレ全員ブスだの好き勝手言ってるようだけどあんたらの大好きなsnowだってよっぽどトリックオアトリートだ。都会や派手な人間への嫉妬としか思えない。私は去年留学先のロシアで張り切ってチャイナドレスを買い、白塗りメイクでクラブのハロウィンイベントに向かったがパリピたちの乱交パーティまがいの異様な空気に怖じ気づいてクラブの近くのシケたカフェで地下鉄の始発の時間まで息をひそめていたという苦い思い出がある。ハロウィンはこりごりだ。そんなことよりも今日10月30日はハイキュー!!の灰羽リエーフくんのお誕生日。昨日の夜はケーキとワインとバラを買い、0時ぴったりにキャンドルをつけてお祝いした。おめでとうリエーフくん。生まれてきてくれてありがとう。

 

 

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今年もよく分からない女のままハロウィンをむかえる。

 

俺が信じるお前が信じる合コンを信じろ

私は合コンを信じていない。

過去5戦5敗。勝ち点0。このままじゃグループ最下位で敗退だ。クゥ〜!

 

友人「そういえば合コンどうだった?」

私「う〜んなんか微妙?やった!笑 合コンなんて行くもんちゃうで!」

 

なにが「う〜んなんか微妙?」だ。相手の男性からすれば女子大生と合コンって聞いて来たのに蓋開けてみれば猫ひろしみたいなちっちゃい女がモソモソ飯食って酒飲んで帰ってっただけだ。怖かっただろうな。メンゴ!

 

私はそもそも極度の人見知りなうえガッチガチの処女である。

ただでさえ初対面の人と話すのが苦手なのに男、しかも恋人探しに来ているような男と楽しくおしゃべりできるわけない。どうにか会話せずに、でも会話がない状態を不自然に感じさせないようにするため、異様に時間をかけてお通しをモッチャモッチャ食ったり、虚空を見つめて物思いにふけってるふりをしたり、ドリンクメニューを30回くらい読むなどの工夫をこらし、なんとかその場を切り抜けようとしてきた。とはいえ普通に切り抜けられてないので合コン中に男性陣から「わらこちゃん、楽しい?w」と聞かれるという不祥事が何度か起こった。「え〜楽しいですよ・・・ほんと・・・めっちゃ楽しいです・・・」楽しいわけねーだろ。『釣瓶の家族に乾杯』見てる方がよっぽど楽しいわ。

 

ある合コンで、気を利かせた男性が「じゃあ暇なときとか何してるの?」と聞いてくれた。よしきた!趣味の話ならできる。なぜならオタクだから。オタクは自分の好きなものの話題になると途端に饒舌になる。

「そうですね〜!!!!!!!!!!!!!

 漫画読んだり、アニメ見たりしてます!!!」(3989278982600デシベル)

「えっ・・・てことは腐女子?」

ン¨ッ!?なんでですか〜!違いますよお!普通のオタクです!

 ロボットアニメとか好きです!」

「え〜じゃあコスプレとかすんの?

 腕にプリングルス嵌めてガシャンガシャンみたいな?」

 

腕にプリングルス????????見上げたDIY精神かよ。ロボットアニメにどんな偏見あるんだ。でもこの腕にプリングルスマンのおかげで会話は多いに盛り上がり、私も普通に楽しくおしゃべりできたし、お会計を待っている間「わらちゃん、ちっちゃいな!」と頭をポンポンされるという最悪のイベントも発生した。でもこれはなんとか我慢できた。別の合コンで、隣に座った医学部の男に左頬を吸われたことがあったからだ。たぶん皆さん経験されたことないと思うけど、初対面の男に左頬を吸われるのはものすごく体力のいるイベントなので、その後自分に起こるたいていのことが許せるようになります。

 

 

ある日、「合コンなんて行くもんちゃうで」botと化した私に友人が言い放った。

 

「じゃあなんで合コン行くん?お金もったいなくない?」

 

なんで合コン行くん・・・?え・・・?

 

考えたこともなかった。合コンは行くもの。

行かない合コンなんてない。やまない雨はない。でもうまくいった合コンもない。

 

「え〜なんでやろ?やっぱり・・・なんか・・・信じてしまうんやろな・・・

どうせ何もないって分かってるのに、わずかな希望を・・・信じてるんやわ・・。」

 

しどろもどろになりながら本音がでた。そう、私は合コンを信じたい。

でも信じられない。今までさんざん裏切られてきたじゃないか。

腕にプリングルスマン、左頬吸いマン、カクテルウンチクマン、マジで盛りつけがうまい趣味料理マン、「こいつマジで盛りつけうまいから!」マン、頼まれてもないのに意気揚々とサラダとりわけマン、「君ら女子力負けてない?w」マン(死んでくれ)、ラグビー部のデブ・・・いろんな人に出会った。でもそれだけ。出会っただけ。左頬吸われただけ。

 

 

でも合コンを、合のコンを、合同コンパを、信じざるを得ない、信じてもええんちゃうんけ、と思わせてくれる生き証人がいた。二等親以内にいた。

 

私には7歳年上の姉がいる。28歳・個人クリニックの医療事務。

20歳のころに知り合った旦那さん(以下義兄ニャンとする)と同棲を経て交際5年目でゴールイン。太ってたころのPerfume・あ〜ちゃんに似ていたが、現在は山瀬まみに似ている。少しアホ(※トリリンガルのことを「鳥の言葉を解する人」だと思っていた。ちなみにバイリンガルは「倍だから2カ国語喋れる人」←正解!)

 

義兄ニャンは姉より3つ年上の31歳・公務員。

スポーツと福山雅治が好きで、隙あらばマラソンだの釣りだのサッカーだの行ってる。

好物はハンバーグとカレーライス。煮物は苦手(カワイイ♥️)THE BAWDIESのMARCYをお湯で戻したみたいな顔をしている。いまだポケモンGOにハマり中(カワイイ♥️)

 

「お姉ちゃんと義兄ニャンって友達の紹介知り合ったんだよね?」

「いや、合コンだけど。響きが悪いから紹介って言ってただけ」

 

話が違う。

合コンってそんな場所じゃない。

合コンにはお湯で戻したMARCYは来ない。

見たことないもん。

今まで5回は合コン行ったけどお湯で戻したMARCYは来てなかった。

声のデカい坊主の韓国人が来てた。

 

でも姉は合コンで義兄ニャンに出会った。これは真実。

私は思った。合コンを信じてもいいのかもしれない、と。

また裏切られるかもしれない。頭をポンポンされるかもしれない。今度は左頬のみならず右頬を吸われるかもしれない。

 

でも、今度こそ、今度こそ姉にとっての義兄ニャンのような、私の未来の旦那様(Berryz工房)が現れるかもしれない。お湯で戻したMARCYにならいくらでも頭ポンポンしてもらってもいいし、口で言えないようなところだって吸ってもらってかまわない。なんだってする。決めた。週6で合コン行く。

 

 

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カマせ!魂のターンテーブル

6月5日、父方の祖母が亡くなった。2日遅れて留学先のロシアで訃報を知った。

 

昨年の夏頃に体調を崩し、2年ほど入居していた老人ホームから総合病院へ移った。余計な心配をかけてはいけないから、と祖母が留学中に亡くなっても私には知らせない約束だった。5月末に両親とスカイプで話したときには覚悟を決めるように、と言われていたので、ある程度心づもりは出来ていたつもりだった。でも、どれだけ準備しても人の死を受け入れるのは簡単じゃない。手を握ってあげたかった、ありがとうって言いたかった、最後の瞬間までそばにいてあげればよかった。6月末に祖母の遺影と一緒に母がロシアへやってきた。アマゾネスみたいに激しいおばあちゃんが見たこともないような穏やかな笑顔で映ってて、なんか泣けた。なんでも10年ほど前、公民館で遺影撮影会があったらしい。高そうな着物はCGだった。CGて!ハイテク老い。そういえば留学中、何度か死を覚悟する瞬間があったので、とっておきの自撮りを何枚か用意し遺影フォルダを作成していたが幸いにも役に立つことはなかった。【ロシア留学中に亡くなったこの女子大生かわいすぎワロタwwwwwww】っていうスレが立つこともなかった。いやそこは立てよ。嘘でも良いから立ってくれ。

 

帰国して実家を見てぶったまげた。玄関入ってすぐ左手の和室がクラブになってた。

おひな様の段飾りみたいな華やかな仏壇の中心にドンと置かれた祖母のコンピューターグラフィック遺影。その両脇にたつボンボリがめ〜っちゃくちゃ派手なのだ。七色の光りを放ちながらくるくる回る姿はまさしくミラーボウル。「おばあちゃんただいま〜!」スウェーデンで買ったミックスナッツの袋を供える母。ミックスナッツ!若い!こんなオーガニックなお供えものなかなかないと思う。「お腹空いた?バナナあるで!」お供え物のバナナをこちらによこす母。いや食べにくい!別に嫌いじゃないしむしろ好きなんだけどなんとなく食べにくいもの第一位であるところの仏壇に供えられていた小さめのバナナやめてくれ〜!普通に食べた。食い意地が道徳を殺した瞬間だ。

 

夕食の後は御詠歌タイムだ。西日本にある33カ所の霊場にまつわる短歌を故人の命日から四十九日まで毎日詠む。極楽までの道案内なんだって。ブラトップで御詠歌を詠んでいたら「乳首見えてる!」って母親に怒られた。御詠歌は乳首NGらしい。先に言っておいてほしかった。Tシャツを着て途中から参加したところ、母親の様子がおかしい。ところどころ詰まっていたと思ったら突然黙ってしまった。長旅の疲れが出たのかと思って「大丈夫?」と顔を覗き込んだところ、寝ていた。寝るな〜〜〜〜〜〜!!!道案内するんちゃうんかい!「気持ちよくなっちゃって・・・」いや御詠歌中にトリップすな!亡き祖母を偲んでしんみりした気持ちで詠んでたのに、テンパる母親が面白すぎて絶対に笑ってはいけない御詠歌24時になってしまった。「おばあちゃんもあんたの笑い声が聞けて喜んでるわ!」と母。もちろんその間もミラーボウルは回りっぱなし。部屋に鳴り響くグルーヴィーな鈴の音!チンチンチンチン!オンDJ実父!REC何の何?フリースタイルダンジョンの収録かと思った。終始和やかなムードではじめての御詠歌詠唱は終わった。こんなカジュアルな供養あるかよ?!もっと涙ながらにやるもんちゃうんかいと思ったけど、無理にでも笑顔で送り出そう!という気概が愉快で、ちょっと切なかった。

 

そして昨日無事四十九日を迎え、納骨を済ませた。ぴかぴかCG遺影のおばあちゃんは前に見たときよりもずっと綺麗だった。無事極楽ついたっぽい。よかった〜。

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イン・ザ・ムード

眠れない時間がきた。『パンドラの匣』の続きを読み始めてすぐに入眠のムードでないことに気づき『草枕』に移行した。自分の中で、寝る前に読む本はめちゃくちゃにセンチメンタルか難解じゃなきゃいけないというルールがある。パンドラの匣はまだ序盤だが、タイトルに反して快活で汗臭い話だった。草枕は難解というか、いちいち単語を辞書で引くのが煩わしくなってしまった。『夜汽車の食堂』良さげなタイトル、作者は中原中也、申し分ない。詩かと思ったらめっちゃ短い童話だった。雰囲気は良かったがいかんせん短すぎたので余韻が尾を引く間も無く白けてしまった。ここで最終手段『般若心経講義』である。かなり噛み砕いて解説されているのでそれほど難解でもなくフンフンなるほどねと読み進められるが、空やら智やらなんかまあボンヤリしてるのでだんだんア〜なんの話だったっけ…となる。不思議と眠くはならないがすんなり眠りのムードに入れる。そうして寝たのが0時半すぎ。目が覚めて携帯をつけたのが2時ごろ。目が覚めたと言ってもパッチリスッキリ起床したわけじゃなくて気がついたら意識があって寝れない寝れないとそればっかり考えている。眠れない時に寝よう寝ようと考えると脳がさあ何が何でも寝てやるぞオラ!モードになってしまってなかなか寝れない。妄想もマジになってしまうので逆効果。照明を消すみたいにして脳のスイッチを切にしてプツンと寝てしまえればいいのにってみんな一度は考えたことがあると思う。でも人生で一番気持ちいいのは寝ちゃダメ寝ちゃダメと思いながら強制終了されるあの瞬間だと思う。スイッチ制にすると寝れない夜のモヤモヤはなくなるけど同時に人生で一番気持ちいい瞬間も失われてしまうのでイヤだ。さくらももこは寝るときには青色のことを考えるらしい。素敵だからやってみたいけどこういうのは人の真似ではいけない。自分の哲学に寄り添う必要がある。要検討。関係ないけどさっきまで落ち着かなかった二段ベッドの下の男性がどうやら寝たらしい。やたらベッドがギシギシいうのでオナニーでもしてるのかと思ってた。スッキリしたら眠くなったのかな。ベイビーレモネードホステル6番ベッド。車と酔っ払いの往来はひっきりなしで自分が道路のど真ん中で寝てんじゃないかってくらいうるさい。夢みたいな名前のホステルなのに。ピンク色の海に浮かぶ私を近くに建つホテルのオーナーの老夫婦が見下ろしている夢を見たことがある。あれは最高の夢だった。テーマはスピッツの『甘い手』ベイビーレモネードホステル5番ベッド。

まだ眠くない。f:id:hem505:20160625085933j:plain


オラこんな国いやだ〜ババアの横暴編〜

2015年8月25日15時10分、ドバイを経てロシアはサンクトペテルブルグ・プルコヴォ空港へ降り立った。出発前の関空でのチェックインの際、預け入れ荷物が大幅に制限重量を超えておりの9kg分の超過料金約65,000円をエミレーツ航空にぶんどられ、最高のスタードダッシュを切ったこの留学生活も残すところあと1週間足らずとなった。明日の15時10分には母親がペテルブルグへやってくる。10ヶ月前の私と全く同じ足取りだ。ドバイでの乗り継ぎと入国審査だけが心配。一応「サイトシーイング」「フォー シックスデイズ」だけ教えておいた。ロシアの入国審査官は外国人だろうが問答無用でロシア語で話しかけてくるのでおそらく役に立たないと思うが、念のため。バックパック一つで来るので超過料金は取られないで済みそう。この旅行のためにノースフェイスで買ったらしい。私の使ってるリュックもノースフェイスだ。以前、ロシア人の友達に「それ、本物?」と聞かれた。本物じゃい!ノースフェイスの偽物まであるのかよ。そういえば前にバスでどっからどう見てもCalvin KleinのGalvin Kleinの座布団を見た。こういう見てるこっちが恥ずかしくなるような偽物ブランドを恥ずかしげもなく使っちゃうのがロシア人だ。

 

さて、留学生活も終わりが近づき、周りの留学生たちもちらほら帰国し始めた。普通は留学終盤になるとSNSなんかで「まだ帰りたくない」「さみしい」だの言うもんである。当然のことだ。見知らぬ土地に来て、大切な友達に出会い、現地の人々のあたたかさにふれ、色んな困難を乗り越えながら暮らしてきた10ヶ月。最初こそ早く帰りたかったけど今ではここが私の第二の故郷です。ロシアだ〜いすき!んなわけね〜だろ。さっさと帰りたい。これは留学開始から今日、おそらくロシアを出国するその日まで一貫して変わらない私の思いである。ていうか大体の留学生(※現地で恋人をこさえた者を除く)がそうだと思う。日に日に増すロシアへの不信感。底なしの憎悪。ロシアの嫌なところ、おかしいところ、マジぶっ殺したいところは挙げるとキリがない。あまりにも長くなりそうなのでいくつかのテーマに分けてご紹介したいと思う。

 

 

ババアの横暴

ロシアには2種類の生き物が生息している。Бабушкаとそれ以外である。

Бабушкаーバーブシュカ、と読む。意味はババア。おばあちゃんなんてかわいらしいもんではない。もっとおぞましい生き物だ。ロシアの不愉快な仲間たち筆頭がこのババアである。まず簡単にバーブシュカの生態を説明しよう。第一に奴らはデカい。声、態度、容積、どれを取ってもXXLサイズだ。もうそういう専門のお店に行かないとお取り扱いしてないレベルのババア。めちゃくちゃ図々しい。人の話を聞かない。ヒスリック。以下、私がロシアで振る舞われたババアの横暴の数々である。

 

バーガーババア

昨年10月ごろ、最寄りの地下鉄駅近くのバーガーキングで出会ったババア。口元に怪しい微笑みを浮かべ食事中の我々に接触。わけのわからないうわごとを繰り返した挙げ句私の手元からジュース、友人たちからポテトとハンバーガーを奪い取った山賊ババア。この事件の後、ロシアではお金がなさすぎて精神病院の患者をどんどん退院させてるというニュースを見た。今思えば身寄りもなく人のぬくもりに飢えた悲しいババアだったのかもしれないが留学初期のいたいけなわたしたちにトラウマを植え付けた罪は重い。

 

リネンババア

私の住む留学生寮のリネン室にいるババア。普段は温厚で仕事もきっちりやるが少しでも営業時間を過ぎてからリネン室を訪れるとブチ切れる。「ここに17時45分までって書いてあるでしょ???!!!!!!!」そんなに怒らなくてもいいのに。でもシーツは交換してくれた。比較的優良なババアである。

 

ランドリーババア

おなじく寮のランドリー室にいるババア。デスノートのレムみたいな瀕死のババアと赤毛のデカくて愛想のいいババアの2タイプがいる。

前者は年のせいか耳が遠く忘れっぽい。たまにレセプションにいる。「55Cの鍵ください」と言うと「ない」と言われる。ルームメイトが先に帰ってるのかと思い部屋に戻るも誰もいない。もう一度レセプションで「55Cください」と言うとめんどくさそうに鍵を手渡された。なんで嘘ついたの?!まず探して!!

後者はいつも笑顔でロシア語が達者でない留学生にも優しく対応してくれるいいババア、だと思っていたが事件が起きた。私の寮のランドリーはその場で会計できず、заявлениеなる申込書を書いた上で寮の管理人に領収書を発行してもらい別の学生寮にある窓口か銀行で支払いをしなければならない。めんどくさいシステムである。以前私がここのランドリーで洗濯した際、どうもこのババアは私とルームメイトを勘違いしたらしく、私でなくルームメイトの名でзаявлениеを発行してしまった。私はそのことに気づかず私の名をサインをした。後日ルームメイトがランドリーに行ったところ、そのババアに「以前の分の支払いができてないから洗濯できない」と言われたらしい。заявлениеは3枚溜まると強制的に支払いをしなければならないことになっている。彼女はまだ2枚分しかないはずなのに「お前はもう3枚溜まってる」とババアは主張する。「そんなはずない!」抗議しても無駄だった。「ここにちゃんと3回分の日付けが書いてある」「お前がなくしたんじゃないのか?」後日、私の持っているзаявлениеの申込者の名前がルームメイトの名前になっていることに気づき何が起こっているのか発覚した。とにかく私はルームメイトの名前になってしまっていたものを含んだ本来払うべき3回分の洗濯代を支払った。それでもババアは自分の過ちを認めず「なんでもいいからとにかく払え」の一点張り。ここまでくるともう我々に勝ち目はない。ババアの強大な力の前にただただひれ伏すしかなかった。呪い殺す。

 

寮管理ババア

寮の管理人のババア。寮費の払い込み期限にうるさい。一日でも遅れるとブチ切れる。声でかい。目つき悪すぎ。服が派手。ピンク着んなバーカ!灰色でも着てろ!

「なんで払ってなかったの?昨日までなんだけど」

「はあ...すんません...」

すんませんじゃねんだよ!!!!!!!

「ヒェッ...はい...すんませんした... あの...忘れてて...」

「忘れてただぁ〜〜〜〜〜???お前はトイレしたあと流すの忘れんのか???夜部屋の電気つけるの忘れんのか???"寮費"ってのはよォ〜〜〜〜そういう"期限までに払って当たり前のモン"なんだよォ〜〜〜〜〜〜アァ?!分かってんのか?!テメーの大学に『こいつは寮費の支払いもしないだらしない人間です』って電話してやろうかァ?あ〜決めた。絶対電話すっから。

絶対電話すっからな!!!!!!

「ウィッス」

 

公共交通機関ババア

バス・トラム・メトロに出没するババア。荷物もデカいがババアそのものも相当デカい。乗客で混み合う車内を肉団子みたいな図体を揺らしながら無意味にモリモリ移動したがる。一体どこに向かっているのだろう?以前メトロに乗っていた際、駅で一気に人が降りて5人分くらい席が空いたので一緒にいた友人と座ろうとしたら乗り込んできたババアが「はいありがとう!ありがとう!」と言いながら我々を押しのけ後から来る連れの分まで席をぶんどりよっこらせと満足げに座った。日本でも時たまこういうババアに遭遇することはあるがロシアのババアは「自分は年寄りだから譲られて当たり前」とかでなく「私が座りたいから座るんじゃい」という感じでとても力強い。ムカつくものはムカつくけど元気でいいな、とも思う。でもやっぱりムカつく。

 

次回は悲しきロシアの男たち編です。

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今は心穏やかに母親の到着を待ちたい。